医院名:大森山王あおやま歯科 
住所:〒143-0023 東京都大田区山王3-29-2 
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2025.10.29

子どもの歯並びが悪いとどんなリスクがある?矯正を検討するタイミングも

リビングで遊ぶ子供と母親のそばでパソコンを広げ子どもの歯並びについて調べる父親

こんにちは。大田区山王、JR京浜東北線「大森駅」より徒歩6分にある歯医者「大森山王あおやま歯科」です。

子どもの歯並びが気になるという保護者の方は年々増えており、早い段階で歯科相談を受ける家庭も多くなっています。

歯並びは、単に見た目の美しさに関わるだけでなく、虫歯や歯周病のリスク、発音、顎の発育、さらには子どもの心理面にも深く関係しています。こうした影響は成長とともに大きくなり、早期に気づいて対応することが、健康な口腔環境をつくるうえで重要です。

今回は、子どもの歯並びが悪くなる原因や、それによって生じるリスク、さらに矯正が必要な歯並びの具体例や治療を検討すべき時期について解説します。お子さんの歯並びが気になるという保護者の方は、ぜひ参考にしてください。

子どもの歯並びが悪くなる原因

下の前歯が抜けた隙間から舌が出ている女の子の口元

まずは、なぜ子どもの歯並びが悪くなってしまうのか、その主な原因を見ていきましょう。

遺伝的要因

子どもの歯並びには遺伝が大きく関与しています。

例えば、両親のどちらかに出っ歯や受け口、歯の大きさや顎の形に特徴がある場合、子どもにも同様の特徴が受け継がれることがあります。歯のサイズに対して顎が小さいと、歯がきれいに並びきれずに重なり合う叢生(そうせい)が起こりやすくなります。

また、顎の骨格や筋肉のつき方も遺伝的要素の影響を受けるため、口の開閉や噛み合わせのパターンも似てくることがあります。

歯並びの異常が家族内に多く見られる場合には、早めに歯科医師のチェックを受けることが望ましいでしょう。

生活習慣や癖

指しゃぶりや舌を前に押し出す癖(舌突出癖)、頬杖をつく癖などは、歯並びに大きな影響を与えます。これらの癖や習慣が長期間続くと、歯が本来あるべき位置からずれてしまい、歯並び・噛み合わせが悪くなる原因となります。

特に指しゃぶりは前歯を押し出す力が加わり続けるため、出っ歯のような状態になるリスクが高まります。また、頬杖は顎に左右どちらか一方の力をかけるため、顔や顎のバランスを崩すことがあるでしょう。

これらの癖は本人に悪意がなく自然に行っていることが多いため、保護者の方が注意深く観察し、適切なタイミングでやめさせる必要があります。

乳歯の早期喪失

乳歯が虫歯や外傷などで早期に抜けてしまうと、歯並びが乱れる可能性があります。

乳歯は単なる仮の歯ではなく、永久歯が正しい位置に生えるためのガイドの役割を果たしています。その乳歯を早期に失うと、隣接する歯が倒れ込んできたり、スペースが不足したりして、結果的に歯並びが乱れることがあるのです。

また、乳歯の虫歯が重症化して根の部分に影響を与えると、永久歯自体の形や色にまで悪影響を及ぼす可能性があります。乳歯の健康を守ることは、永久歯の歯並びが乱れるのを防ぐためにも重要なのです。

食習慣の変化

現代の食生活は、昔に比べて柔らかい食べ物が増えており、子どもたちが十分に噛む機会を失っています。

噛む回数が少ないと顎の骨や筋肉が発達しにくくなり、歯が並ぶための十分なスペースが確保されません。その結果、歯が重なって生えたり、前後にずれたりすることがあるのです。

特にスナック菓子や加工食品に偏った食事は、咀嚼回数が少なくなる傾向が強いため、顎の成長不足を招きやすいです。しっかり噛む必要のある食材を取り入れた食事を心がけることが、歯並びを整えるうえでも大切です。

子どもの歯並びが悪いとどんなリスクがある?

悩む女の子

歯並びが悪いと、見た目だけでなく健康や心理面にもさまざまなリスクが生じます。

虫歯や歯周病のリスクが高まる

歯が重なっていたり、歯と歯の間に隙間があったりすると、歯ブラシが届きにくくなり、磨き残しが生じやすくなります。その結果、虫歯や歯周病になるリスクが高まるのです。

子どもはまだセルフケアが未熟なため、こうした歯並びの乱れがあると、さらに清掃が難しくなります。長期的には歯肉炎や歯のぐらつきといった問題に発展する可能性があり、将来にわたり口腔内の健康を損なう要因となるでしょう。

発音や会話の障害につながる

歯並びが悪いと、舌や唇の動きに支障をきたし、特定の音を正確に発音できなくなることがあります。特にさ行やた行などの発音は、前歯や舌の位置に大きく依存しているため、出っ歯や受け口などがある場合に発音障害が起こりやすくなります。

会話に支障が出ることで、学校生活や友人関係に影響が出るケースもあり、早期の対応が望まれます。正しい発音を身につけるためには、歯の位置や噛み合わせを整えることが重要なのです。

顎の成長に悪影響を及ぼす

歯並びの悪さは、顎の成長にも影響を与えることがあります。例えば、噛み合わせが悪いまま放置されると、特定の方向にしか力が加わらず、顎の左右差が生まれることがあります。これにより顔の非対称や顎関節症の原因となることもあるのです。

また、顎の正しい発育が妨げられると、呼吸や食事にも影響が出ることがあるため注意が必要です。顎の骨は成長期に大きく変化するため、早期に矯正治療を受けること、また生活習慣を見直すことが重要です。

自己肯定感の低下につながる

見た目にコンプレックスを感じる子どもは少なくありません。

歯並びが悪いことを理由に、笑顔を見せるのをためらったり、口を大きく開けることを避けるようになったりすることもあります。こうした行動は、自己表現の妨げとなり、自己肯定感の低下につながることがあります。

学校生活や人間関係において自信を持てず、精神的なストレスを抱えることにもなりかねません。歯並びを整えることは、外見だけでなく心の健康にも良い影響を与えるのです。

矯正したほうがよい歯並び

子どもの歯のレントゲン

次に、矯正治療を検討すべき代表的な歯並びの例について見ていきましょう。

受け口

受け口(反対咬合)は、下の歯が上の歯よりも前に出ている状態を指します。

この状態は、見た目の問題だけでなく、食べ物をうまく噛み切れなかったり、発音が不明瞭になったりと、機能面にもさまざまな影響を及ぼします。特にサ行やタ行の発音に支障が出やすく、会話に自信を持てなくなる子どももいます。

また、受け口の多くは骨格的な要因が関係しており、成長とともに状態が悪化することも少なくありません。放置すると、顔立ちや顎のバランスが崩れるだけでなく、将来的には外科的な治療が必要になるケースもあります。

そのため、永久歯への生え変わりが始まる時期に歯科医院を受診し、必要に応じて早期の矯正治療を検討することが重要です。

出っ歯

出っ歯(上顎前突)は、上の前歯が下の前歯よりも前に出ている状態を指します。

見た目の問題に加え、唇が閉じづらくなるため、口呼吸の習慣がつきやすくなり、口腔内が乾燥して虫歯や歯周病のリスクが高まります。さらに、前歯が突き出していると転倒などの際に歯が折れるリスクも高くなります。

出っ歯の原因は遺伝による骨格の影響だけでなく、指しゃぶりや舌を前に押し出す癖、長期間の口呼吸といった生活習慣にも関係しています。こうした習慣に早めに気づき、必要であれば小児矯正を検討することで、将来のトラブルを未然に防ぐことができます。

叢生

叢生(そうせい)とは、歯が本来の位置にきれいに並ばず、デコボコに重なり合って生えている状態をいいます。これは、顎の大きさに対して歯が並ぶスペースが足りない場合に起こりやすく、歯がねじれたり前後にずれたりして歯列全体のバランスが崩れます。

特に永久歯への生え変わり時期に多く見られ、見た目の問題だけでなく、清掃が行き届かなくなることで虫歯や歯周病のリスクが高くなります。

叢生があると歯磨きが難しくなり、食べかすや歯垢がたまりやすくなるため、口臭や歯肉の炎症を引き起こす原因にもなります。また、噛み合わせのバランスが崩れることで、顎の関節や筋肉に余分な負担がかかり、将来的に顎関節症を引き起こすこともあります。

気になる歯の重なりが見られた場合は、早めに歯科医院で診断を受け、適切な対応を検討することが大切です。

矯正を検討したほうがよい時期

矯正の装置を装着しようとしている子どもの口元

子どもの矯正には大きく分けて第一期治療と第二期治療があります。第一期治療は乳歯と永久歯が混在している6〜10歳頃を対象とし、顎の成長を利用して土台を整えることが目的です。

例えば、顎の幅が狭くて歯が並びきらない場合や骨格的な問題がある場合には、この時期に治療を開始することで、将来的な本格矯正が不要になる可能性もあります。

一方、第二期治療は永久歯がすべて生え揃った中学生以降に行う治療で、歯そのものを動かして理想的な位置に整えることが目的です。顎の成長がほぼ終わってから行うため、成長を利用した歯並びの改善は期待できません。

大切なのは、矯正治療が必要かどうか、どのタイミングで始めるべきかを歯科医師に診てもらうことです。学校の歯科検診だけでは見逃されることもあるため、気になる症状があれば早めに歯科医院を受診しましょう。

まとめ

子どもを真ん中に笑顔の家族

子どもの歯並びが乱れていると、虫歯や歯周病のリスクを高めるだけでなく、発音の障害や顎の成長不良、さらには自己肯定感の低下につながる可能性があります。

特に、受け口や出っ歯、叢生などの顕著な歯列不正は、早期に矯正治療を検討することが望まれます。適切な治療のタイミングを見極めるためにも、歯科医院で定期的なチェックを受けることが大切です。

子どもの成長は早く、歯並びの問題も時間とともに変化するため、保護者の方が早い段階で関心を持ち、行動に移すことが、将来の健康な歯と美しい笑顔につながります。正しい知識と判断で、子どもの健やかな成長をサポートしましょう。

小児矯正を検討されている方は、大田区山王、JR京浜東北線「大森駅」より徒歩6分にある歯医者「大森山王あおやま歯科」にお気軽にご相談ください。

当院は「誰もが通いやすい、いつでも気軽に相談ができる歯医者さん」を目指して日々診療にあたっています。一般歯科だけでなく、インプラント治療や矯正治療など、幅広く対応しています。

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